story

「男吾vsヤサ男」
 

 去年から長期入院していた岬ヒカルというヤサ男が退院し、男吾のクラスにやってきた。母性本能をくすぐるタイプの岬は女生徒に大人気。おとなしいユリも岬に恋心を抱いている。
 調子に乗った岬は、操を自分のものにしようとするが、そんな岬を操は全く相手にしない。それでも操を手に入れたい岬は、ユリの気持ちに気付くこともなく、せっかく編んだ手袋も踏みつけてしまう。ユリの気持ちを踏みにじった岬に男吾はケンカを売るのだったが、岬はただのヤサ男ではなかったのだった。

「死火山か、活火山か!?」
   男吾は陣八に自分より強い火山を会わせようと、ゴールデンウィークを利用して大矢高校へ。しかしそこで見たのは、元気もなくすっかりだらしなくなった火山の姿だった。
 弓道部の女の子が好きになったと語る火山を男吾たちがおちょくったため、怒った火山は大ケガをしてしまう。男吾は火山の代わりに気持ちを伝えようと弓道部へ走る。そこには黒山の人だかりの中で稽古に励む”弓姫”が。弓姫に話をしようと飛び込んだ男吾だったが弓道部主将で巨漢の入網 照子につまみ出されて・・・。
絶叫!うしみつ時
   夏休み中の校内の、美術室にユーレイが出るとの噂が立つ。事実、河内も見たという。
 信じない男吾は相手にしなかったが操に「恐いんでしょ」という言葉に挑発され、生け捕りにして夏休みの自由研究にしてやる、と息まく。ところがいざ行ってみると本当に現れたもんだから、一緒に行った陣八共々パニックに。
 次の日こそと向かったが今度は昨晩以上にエスカレート。何体も姿を現したユーレイの正体とは?
ねらわれた男吾(1)〜(3)」
   男吾のクラスに転校生が。十文字学園で闘った乱と舞の姉妹が男吾を追って転校してきたのだ。乱と舞は決着をつけるべく、しつこく男吾を追いかけ回す。
 操のクラスにも転校生が来ていた。名は不破 源次郎。強いやつを倒すためだけにいくつもの学校を渡り歩き、大文字に来た目的は男吾を倒すため!という。不破も乱・舞のようにしつこくケンカを売ってくるがそのやり方は悪質だ。男吾は意地でも相手にしないと言い張る。
 自分達が女であるために男吾が勝負してくれない、ということを知った乱・舞は髪の毛を切り落とす。その気持ちを受け男吾は勝負の約束をする。しかし念願の男吾との勝負を前にして、乱・舞は不破によって倒される。二人の無念さを受け取った男吾は、ついに不破に果たし状を叩きつけた!
ハチャメチャ大みそか」
   大晦日だというのに一人でさみしそうな学園長のために男吾と陣八は学園長の家を訪ねる。題して 「さびしい老人年末ぐらいは楽しくやろう大みそかスペシャル」
 そのうち男吾はこの家に隠された”戦術の書”の存在を知る。”戦術の書”を巡って男吾、陣八、乱・舞の三つ巴の勝負。
 さて最後に”戦術の書”を手に入れるのは男吾か!乱・舞か!陣八ってことはなさそうだが?
最強のライバル登場(前編)」
   メシ一食でなんでもやる”学園助け人”として活躍する男吾。そこへ突然父ちゃんがやってくる。一日で帰ると思っていたが、朝早くから男吾のお株を奪う助っ人ぶりに男吾の商売上がったり。しかも父ちゃん、一発で不破と台風を倒してみせたもんだから弟子志望者が続出する。そしてなんと、父ちゃんは弟子たちに男吾を倒せ!と指示したのだった!
最強のライバル登場(後編)
   空手部、柔道部、合気道部ぶち抜きで作った”ケンカ道場”で男吾の来るのを待ちうける父ちゃん。道場には不破や台風、乱・舞を含む精鋭100人が男吾の行く手を阻む。果たして男吾は父ちゃんのところまでたどり着けるのか!?
里帰りで大あばれ(前編)」
   不破や台風、乱・舞に陣八らを連れて男吾は久しぶりの里帰り。一見、ガラの悪い大文字の仲間と小学校時代の友達は気が合わない様子だ。
 巴道場には新顔がいた。男吾より一つ年下の聖 直也はカワイイ顔して実力は道場一だとか。実際男吾も投げまくられる。唯一投げられたのも聖が姫子に気を取られたからだった。不意討ちのような男吾のやりかたに怒る姫子。久しぶりの男吾との再会なのに、姫子はひどく投げられケガをした聖の手当てに専念する。聖はあこがれの姫子に看病してもらえて幸せそうだ。
 ある夜の道端でのこと。ケンジやヒデキらが突然男吾に殴られる・・・!
里帰りで大あばれ(後編)」
   前夜の”闇殴り”を問い詰められる男吾。しかし本人にそんなことした覚えはなく、大文字の仲間たちは男吾がそんなヤツだとは信じない。そこで男吾にないしょで犯人を捕まえようと姫子たちの協力を仰ぐ陣八ら。
 そしてその夜。暗い夜道をオトリになって歩く姫子の前に、ポケットに両手を突っ込んだ”男吾”が立ちはだかった!
新たなる旅立ち」
 

 今度こそ父ちゃんとの決着をつけようと興奮する男吾。興奮しすぎて父ちゃんが後ろにいることにも気付かず、陣八と闘っても勝てないような状態。そんな男吾の母ちゃんは問いかける。
「おまえはなぜ父ちゃんに勝ちたいんだい!?その理由が、おまえの中にあるかい!?」
 朝。男吾が出した答は「父ちゃんが父ちゃんだからだ!」そして二人の、巴流ケンカ道最大の戦いが始まる!!

乗りこめ!轟学園(前編)」
   山岡高校に進学してもあいかわらずケンカ三昧の男吾。ある日大文字の学園長が訪れ、男吾の未熟ぶりを指摘する。修行が足りない!と。そして学園長は瀬戸内の百戸島にある「轟学園」を紹介する。
 学園長から”手ごわい学校だ”と聞かされ、張り切って百戸島へ向かう男吾。しかしそこには「轟学園小学校」しかない。理事長にクラスを案内してもらい、入った教室にはやはり小学生の姿が。なんと男吾は小学校の教師としてこの学園に呼ばれたのだった!
乗りこめ!轟学園(後編)」
   いくらなんでも引き受けられない、と教師になることを拒否する男吾。島を離れる船がつく時間まで、とりあえず三年九組で時間を潰すことに。そこにはめいっぱい男吾を歓迎してくれる元気な子供たちがいた。男吾も男吾なりに子供達との時間を楽しんだが、たった一人だけ男吾の存在を疎ましく思う生徒がいた。
型やぶり教師登場!」
   男吾が担任になった三年九組は他のクラスとは違っておちこぼれが集められたクラスだ。男吾が来てから一層にぎやかなクラスになり、隣の八組の"ゴクドー先生"工藤先生も文句を言ってくる。
 ゴクドー先生は頭もよくてスポーツ万能、水泳で国体に出場したほどの先生なので、八組の生徒は九組に対して優越感を持っている。生徒の心を傷つけられた男吾はゴクドー先生に勝負を挑む。方法はゴクドー先生得意の水泳!しかしクラス全員によるリレー方式なのに、ミチルはほとんど泳げない"かなづち"だった・・・。
男吾の家庭訪問」
   進学校である轟学園のほとんどの生徒は寮生活を送っている。百戸島に住む生徒は少ないほうだが、楽しみにしている生徒のため男吾は家庭訪問へ。離れて暮らす家族を気にもかけない"ハンサム"こと半田 修もついでに家庭訪問へ。
 五郎の家は威勢のいい漁師の家、夏実の家はにぎやかな寿司屋だ。そして大地の家は広い畑を持っているが耕しているのは大地で、父親は飲んだくれているばかり。そんな父親を許せない男吾は、大地の父と畑をどっちが先に耕せるかの勝負をする。男吾は大地の父が働かない理由がわからなかったのだ。
 そうして家庭訪問を見ているうち、ハンサムの心のなかに芽生えた気持ちがあった。
秘密の砂浜大決闘」
   ジンが最近毎日のように行っている場所があった。島の反対側にある砂浜だ。男吾や他の生徒もついて行ったが、そこへ中学生が砂浜を荒らしにやってきた。砂浜にはなにかが隠されているのか心配しているジンを見た男吾は、その中学生を追い払う。
 砂浜にはアカウミガメの卵が埋められているのだ。男吾もその卵を守るとジンに誓う。
 次の日。追い払った中学生の親分が果たし状をよこしてきた。悪名高い"海王連合"の一員だったのだ。場所は例の砂浜、敵の数は海王連合100人。おまけにジンは人質にとられている。ウミガメの卵を守りきれるのか、男吾!
番長はダレだ!
   毎日勉強勉強の時間割りをやめて「巴流時間割り」をつくる男吾。"ハッタリ国語"に"ドハズレ社会"、"トツゲキ算数”"バクハツ理科"・・・。委員長の代わりとして男吾が番長を決めるという。生徒たちは皆、番長の座をねらっている。
 ある日。轟学園に多額の寄付をする老人・大富がやってくる。校長たちは大富にまったく頭があがらないが男吾だけはそんなことおかまいなし。校内禁煙を守らない大富の葉巻の火を消してしまう。ハジをかかされた!と大富は男吾をクビにしてやると激昂、子供たちが描いた大切な絵を汚す。男吾をクビなんかにしたくない九組の生徒たちは殴りかかろうとした男吾を必死に止める。おちこぼれクラスまとめて追放してやると笑う大富の前に走り寄っていったのは九組一おとなしい谷山 愛だった。
決死のリングに上がれ!」
   男吾はプロレスラー・ゴッド神埼の大ファンだ。クリスマスイブだというのにプロレスに夢中の男吾にマドカはがっかり。そこへ大きな男がマドカを訪ねてくる。その男とはゴッド神埼!なんとのマドカはそのゴッド神埼の一人娘だったのだ。
 ゴッド神埼のおかげで島中おお騒ぎ。しかしマドカだけは元気がなく父親と話もしない。ゴッド神埼は昔からマドカにべったりで、もしマドカになにかあったらつい暴力をふるってしまい結局マドカが余計な迷惑を受けていたのだ。
 あいかわらずしつこくつきまとう父親と離れたいマドカは男吾と結婚する!と宣言。怒りのゴッド神埼vsアパッチ巴の、マドカを賭けたルール無用の対決のゴングが鳴る!
南からの挑戦状(前編)」
   すっかり百戸島と生徒たちを気にいった男吾は当然のように来年度も九組の担任をやるつもりだ。
 島ではおかしな出来事が相次いで起こる。不自然に肥だめに落ちた牛、盗まれたニワトリ、そして轟学園の給食室にナゾの人影・・・。その男の名前は琉王丸一平太。男吾を倒すため沖縄からやってきたという。
 ゴクドー先生から『全国ケンカ連合』の話を聞かされる男吾。ケンカ日本一を決めるトーナメントが始まっているらしいが、男吾は相手にしない様子。
 一平太は五郎を人質に取り強引に男吾との勝負に持ち込む。
南からの挑戦状(後編)」
   一平太は男吾の応援にきた九組の生徒たちに、沖縄に残してきた弟・妹の面影を見ながら闘う。人質にされていた五郎も一平太が優しくしてくれたとほかの生徒たちに打ち明ける。一平太は兄弟の為、なんとしてもトーナメントで日本一になりたかったのだ。その気持ちを男吾はどうやって受け止めるのか?
男・旅立ち」
   轟学園の3学期終業式。男吾から生徒たちに伝えられたのは今日限りでこの島を出る!ということだった。最後の通信簿を受け取りたくないと、教室を飛び出していくみんな。
 ケンカトーナメントをつぶすつもりの男吾をゴクドー先生は殴りつける。
 「そんなフラフラした気持ちでなにができるというんだ!」
 実は一六年前にもケンカトーナメントは行われており、その時の優勝者がゴクドー先生だったのだ。ゴクドー先生は優勝したあとの空しさをこれ以上他の人には味あわせたくないという気持ちを男吾に託す。そして九組の生徒たちも・・・。
死ぬな!バアちゃん(前編)」
   旅に出る前にバアちゃんに会いに来た男吾。そこには父ちゃん・母ちゃん・姉ちゃんがバアちゃんの見舞いにやってきている。バアちゃんは自らがみた占いによって"災いの男がやってきてから三日目の朝日が昇るまでに一つの灯が消える"と知る。そしてその灯が自分の命だと・・・。すっかり気を落としたバアちゃんを元気づけようと男吾は死んだジイちゃんの変装をしてバアちゃんの枕元に立ち、こう告げる。「生きよ!」と。
 気力を取り戻したバアちゃんは"災いの男"である男吾の命を奪おうと、家宝である日本刀『村咲』を男吾の頭めがけてふりかざす
死ぬな!バアちゃん(後編)」
   バアちゃんの振り下ろした村咲は男吾の頭上で、動かなくなったばかりかその刃を折ってしまう。それでやっと冷静になるバアちゃん。
 自分が生き延びたいがために孫を斬ろうとしたことを責め、バアちゃんは再び落ち込むがその夜も枕元に立つ人影が・・・。
決闘!湯けむり地獄!!
   広島代表・つむじ風の又吉を追っているうち、男吾はなつかしい我が町にやって来ていた。又吉の姿を見失った男吾、ひさしぶりに銭湯・並の湯でゆっくり汗を流す。そこへ一文字の同級生たちが「並の湯を守る会」として湯につかりに来る。
 誰にも会わないようにしたい男吾は顔を隠してこっそり出ようとするが客の一人が「並の湯を守る会」のにぎやかさに腹をたてる。男吾と背を向けて湯につかっていたその客はつむじ風の又吉だった。
 友達に手をあげられて男吾が黙っていられるはずもなく、又吉に向かっていこうとするが町の人にケンカトーナメントに出場しているところなど見せたくない。そこで二人が決闘の場に選んだのは、銭湯の煙突のてっぺんだった!
オレがルールだ!」
   ついに男吾は決勝の地"武闘館"までやってきた。ここ入るには倒した相手から奪った十本のハチマキが必要だが、男吾の手には九本のハチマキ。最後の一本を賭けてヘリック津田と闘う。へらず口をたたくヘリックはこの闘いを見せようと、姫子を招待していた。「お前のコブシは多くのヤツらをぶっ倒してきた汚れたコブシだ!彼女の目の前でそのコブシは使えまい!」しかし姫子はヘリックのその言葉を否定する。姫子ばかりではない。台風、陣八、操、乱・舞、不破・・・。姫子が呼んでいたかつての宿敵たち。彼らは男吾のコブシの"熱さ"を知っている!どんな時でも男吾は男吾なんだ!仲間たちの前でヘリックを倒し、みんなで武闘館へと乗り込む。中にはトーナメント四代目チャンピオンのゴクドー先生、それに五代目チャンピオン白鳥 竜子! ・・・男吾たちはトーナメントをぶっつぶした。そして・・・。
あまいぞ!男吾」
 

 ついに現れるトーナメント主催者・花田 松千代。松田に優勝者として誉め称えられるうち、自分がいちばん強くて素晴らしいのだと錯覚してしまう男吾。目を覚まさせようとする竜子先生に殴りかかり、止めようとした姫子にさえ手をあげる。そして、ついに男吾の首にケンカトーナメントの優勝メダルがかかろうとしていたその時! 男吾のコブシは松田の顔面に!!男吾は最初から正気だったのだ。しかも松田が本当に待ち望んでいた者とは男吾のような男だったのだ。
 そしてすべてがはじまる!たった今から!!

どうやら男吾くんはまだまだ走り続けるみたいです。近くにいなくても、そう思うだけでアタシにも勇気がわいてきます。アナタも、もしくじけそうになったら、この言葉を思い出してください。 「あまいぞ!男吾」

「そして、完結編!」
 

 

(単行本を手に入れて、ぜひあなたの目で!)