「あまいぞ!男吾」あらすじ

14巻
1話(44話)『乗りこめ!轟学園』
 

 山岡高校に進学してもあいかわらずケンカ三昧の男吾。ある日大文字の学園長が訪れ、男吾の未熟ぶりを指摘する。修行が足りない!と。そして学園長は瀬戸内の百戸島にある「轟学園」を紹介する。
 学園長から”手ごわい学校だ”と聞かされ、張り切って百戸島へ向かう男吾。しかしそこには「轟学園小学校」しかない。理事長にクラスを案内してもらい、入った教室にはやはり小学生の姿が。なんと男吾は小学校の教師としてこの学園に呼ばれたのだった!

 
2話(45話)『型やぶり教師登場!』
   男吾が担任になった三年九組は他のクラスとは違っておちこぼれが集められたクラスだ。男吾が来てから一層にぎやかなクラスになり、隣の八組の"ゴクドー先生"工藤先生も文句を言ってくる。
 ゴクドー先生は頭もよくてスポーツ万能、水泳で国体に出場したほどの先生なので、八組の生徒は九組に対して優越感を持っている。生徒の心を傷つけられた男吾はゴクドー先生に勝負を挑む。方法はゴクドー先生得意の水泳!しかしクラス全員によるリレー方式なのに、ミチルはほとんど泳げない"かなづち"だった・・・。
 

3話(46話)『男吾の家庭訪問』

   進学校である轟学園のほとんどの生徒は寮生活を送っている。百戸島に住む生徒は少ないほうだが、楽しみにしている生徒のため男吾は家庭訪問へ。離れて暮らす家族を気にもかけない"ハンサム"こと半田 修もついでに家庭訪問へ。
 五郎の家は威勢のいい漁師の家、夏実の家はにぎやかな寿司屋だ。そして大地の家は広い畑を持っているが耕しているのは大地で、父親は飲んだくれているばかり。そんな父親を許せない男吾は、大地の父と畑をどっちが先に耕せるかの勝負をする。男吾は大地の父が働かない理由がわからなかったのだ。
 そうして家庭訪問を見ているうち、ハンサムの心のなかに芽生えた気持ちがあった。
 
4話(47話)『秘密の砂浜大決闘』
   ジンが最近毎日のように行っている場所があった。島の反対側にある砂浜だ。男吾や他の生徒もついて行ったが、そこへ中学生が砂浜を荒らしにやってきた。砂浜にはなにかが隠されているのか心配しているジンを見た男吾は、その中学生を追い払う。
 砂浜にはアカウミガメの卵が埋められているのだ。男吾もその卵を守るとジンに誓う。
 次の日。追い払った中学生の親分が果たし状をよこしてきた。悪名高い"海王連合"の一員だったのだ。場所は例の砂浜、敵の数は海王連合100人。おまけにジンは人質にとられている。ウミガメの卵を守りきれるのか、男吾!

15巻
1話(48話)『番長はダレだ!』
 

 毎日勉強勉強の時間割りをやめて「巴流時間割り」をつくる男吾。"ハッタリ国語"に"ドハズレ社会"、"トツゲキ算数”"バクハツ理科"・・・。委員長の代わりとして男吾が番長を決めるという。生徒たちは皆、番長の座をねらっている。
 ある日。轟学園に多額の寄付をする老人・大富がやってくる。校長たちは大富にまったく頭があがらないが男吾だけはそんなことおかまいなし。校内禁煙を守らない大富の葉巻の火を消してしまう。ハジをかかされた!と大富は男吾をクビにしてやると激昂、子供たちが描いた大切な絵を汚す。男吾をクビなんかにしたくない九組の生徒たちは殴りかかろうとした男吾を必死に止める。おちこぼれクラスまとめて追放してやると笑う大富の前に走り寄っていったのは九組一おとなしい谷山 愛だった。

 
2話(49話)『決死のリングに上がれ!』
   男吾はプロレスラー・ゴッド神埼の大ファンだ。クリスマスイブだというのにプロレスに夢中の男吾にマドカはがっかり。そこへ大きな男がマドカを訪ねてくる。その男とはゴッド神埼!なんとのマドカはそのゴッド神埼の一人娘だったのだ。
 ゴッド神埼のおかげで島中おお騒ぎ。しかしマドカだけは元気がなく父親と話もしない。ゴッド神埼は昔からマドカにべったりで、もしマドカになにかあったらつい暴力をふるってしまい結局マドカが余計な迷惑を受けていたのだ。
 あいかわらずしつこくつきまとう父親と離れたいマドカは男吾と結婚する!と宣言。怒りのゴッド神埼vsアパッチ巴の、マドカを賭けたルール無用の対決のゴングが鳴る!
 

3話(50話)『南からの挑戦状』

   すっかり百戸島と生徒たちを気にいった男吾は当然のように来年度も九組の担任をやるつもりだ。
 島ではおかしな出来事が相次いで起こる。不自然に肥だめに落ちた牛、盗まれたニワトリ、そして轟学園の給食室にナゾの人影・・・。その男の名前は琉王丸一平太。男吾を倒すため沖縄からやってきたという。
 ゴクドー先生から『全国ケンカ連合』の話を聞かされる男吾。ケンカ日本一を決めるトーナメントが始まっているらしいが、男吾は相手にしない様子。
 一平太は五郎を人質に取り強引に男吾との勝負に持ち込む。一平太は男吾の応援にきた九組の生徒たちに、沖縄に残してきた弟・妹の面影を見ながら闘う。人質にされていた五郎も一平太が優しくしてくれたとほかの生徒たちに打ち明ける。一平太は兄弟の為、なんとしてもトーナメントで日本一になりたかったのだ。その気持ちを男吾はどうやって受け止めるのか?
 
4話(51話)『男・旅立ち』
   轟学園の3学期終業式。男吾から生徒たちに伝えられたのは今日限りでこの島を出る!ということだった。最後の通信簿を受け取りたくないと、教室を飛び出していくみんな。
 ケンカトーナメントをつぶすつもりの男吾をゴクドー先生は殴りつける。
 「そんなフラフラした気持ちでなにができるというんだ!」
 実は一六年前にもケンカトーナメントは行われており、その時の優勝者がゴクドー先生だったのだ。ゴクドー先生は優勝したあとの空しさをこれ以上他の人には味あわせたくないという気持ちを男吾に託す。そして九組の生徒たちも・・・。
 
5話(52話)『死ぬな!バアちゃん』※単行本版
   旅に出る前にバアちゃんに会いに来た男吾。ところがバアちゃんは自らがみた占いによって"災いの男がやってきてから三日目の朝日が昇るまでに一つの灯が消える"と知る。そしてその灯が自分の命だと・・・。すっかり気を落としたバアちゃんを元気づけようと男吾は死んだジイちゃんの変装をしてバアちゃんの枕元に立ち、こう告げる。「生きよ!」と。
 気力を取り戻したバアちゃんは"災いの男"である男吾の命を奪おうと、家宝である日本刀『村咲』をふりかざす。しかし名刀村咲は男吾の頭上で、動かなくなったばかりかその刃を折ってしまう。それでやっと冷静になるバアちゃん。
 自分が生き延びたいがために孫を斬ろうとしたことを責め、バアちゃんは再び落ち込むがその夜も枕元に立つ人影が・・・。